ただ参加するだけではダメ! インターンシップ経験を就活本番に活かす方法

2018.05.11

就職活動に向けて、インターンシップに参加している方も多いのではないでしょうか。大学3年の夏から冬にかけて開催されることが多いですが、なかには大学1年・2年生が参加できるインターンシップもあります。インターンシップでの経験を就活本番に活かすためには、どのように臨めばいいのでしょうか。

『新卒採用基準』の著者で、これまで1000人以上の学生に就活コーチングを行ってきた廣瀬泰幸さんに、「インターンシップへの臨み方」「就活での活かし方」を伺いました。

<目次>
1.  19年卒から変わった! 新しい就活の流れ
2. インターンシップ経由の採用が増加する可能性あり
3. インターンシップへの参加は、早いほうがいい
4. 大学2年の終わり頃から、就活を意識しはじめる
5. インターンシップに参加する「目的」を明確にする
6. インターンシップは自分を成長させるチャンス

19年卒から変わった! 新しい就活の流れ

「2018年は新しい就活の流れができた元年と言える年。その理由は、経団連の1dayインターンシップの解禁です」と話す廣瀬さん。

これまで、経団連に所属する企業のインターンシップは「5日間以上」という規定がありましたが、2018 年度は1日から実施できるようになりました。そのため、今年は多くの企業が1dayインターンシップを開催。その数は、昨年よりも7割増と言われています。

インターンシップには大きくわけて、長期で就業体験を行うタイプ、短期でグループワークなどを行うタイプや職場体験をするタイプがあります。1dayインターンシップが解禁された今年は職場体験型が増加傾向に。

「これまで多くの会社は、会社説明会→ES→適性テスト→面接→という流れで採用活動を行っていました。しかし、この方法では、学生の会社や仕事への理解が足りていなかったり、本当の働く力が見えなかったりして採用のミスマッチにつながるケースも多かった。そこで、実際の仕事内容や会社の雰囲気を知ってもらうためにインターンシップを実施する企業が増えました。

つまり、インターンシップを実施するということは、選考前に『どんな仕事をするのか』『自分はどんな仕事をやりたいか』をきちんと理解してきてください、という企業からのメッセージなのです」(廣瀬さん)

インターンシップ経由の採用が増加する可能性あり

こうした流れを受けて、19年卒の就活ではインターンシップ経由の採用が増加する可能性もあります。

「昨年までは、インターンシップ経由と通常選考(説明会→ES・適性テスト→面接という通常ルートの採用)が2:8くらいの割合でした。19年卒の就活ではインターンシップからの採用が増えるでしょう。企業によっては、インターンシップ経由と通常選考との比率が5:5くらいになる可能性もあります」(廣瀬さん)

インターンシップなどを通して仕事内容や企業についてをより深く知ったうえで、選考を受ける。今後はますますこの流れが顕著になっていきそうです。

インターンシップへの参加は、早いほうがいい

では、いつごろからインターンシップに参加するのがよいのでしょうか?

「早いほうがいいです。一般的には大学3年の夏前から準備をして、夏休みを使ってインターンシップに参加する学生が多いですね。早いうちからインターンシップに参加することで、『自分がどんな仕事をしたいのか』を考える機会が増えますし、自分がどんな企業で働きたいかをイメージすることもできます。

また、インターンシップの選考で落ちてしまったり、選考に通ったものの参加した周りの学生とのレベルの差を痛感したり、といった経験をする方もいるでしょう。しかし、それも大事な経験です。

インターンシップへの参加を目指して行動することで、自分の足りないものに気が付くことができます。弱みがわかったら、大学3年の秋から春までの半年間で克服し、しっかりと準備をすればいいのです」(廣瀬さん)

 

早くからインターンシップに参加するメリット

  1. いろいろな企業のインターンシップに参加して企業や仕事内容を知ることができる。
  2. 「自分に足りないもの」「周りとのレベルの差」に気が付くきっかけになる。
  3. 就活本番までに、しっかりと対策を立てることができる。

大学2年の終わりごろから、就活を意識しはじめる

インターンシップの多くは大学3年生を対象にしていますが、なかには1・2年のうちから参加できるものもあります。これについて廣瀬さんは、「興味がある企業だったら参加することで身に付くことも多いですが、必ずしもマストではない」と話します。

「大学1・2年のうちは学業やサークル、自分が興味のあることに深く取り組むことが大切です。それが自分のキャリアを考えるきっかけになり、就活にもつながっていくでしょう。

大学3年になると、外資系企業やIT系企業などの選考がスタートするほか、インターンシップの選考も本格的になります。そのため、大学2年の終わりごろからは就活を意識しはじめたほうがよいでしょう。自己分析をしたり、情報収集をしたりなどして準備を始める。

サマーインターンシップに参加するにしても、どんな業界や企業で、どんな仕事をしたいのかを考えなければ、参加する企業を選ぶことができません。インターンを有意義なものにするためにも、早いうちから準備をすることが大切です」(廣瀬さん)

 

就活に向けてロケットスタートするスケジュール

  1. 大学1・2年のうちは、学業や自分の興味があることを追求する
  2. 大学2年の終わり頃から、就活に向けて準備を始める。      
  3. 大学3年の夏前から、インターンなどに積極的に参加する。      
  4. 大学3年の秋以降は、インターンの反省を活かして自分の弱みを克服する。

インターンシップに参加する「目的」を明確にする

インターンシップを有意義なものにするためには、「何のために参加するのか」という目的を明確にしておくことが大切です。「みんなが参加しているから…」といった漠然とした理由で参加するのは、せっかくの機会を棒に振るようなもの。参加する目的がはっきりすることで、どんなインターンシップに参加すべきかも見えてきます。

「まだ自分のやりたいことが明確になっていない場合や、幅広い業界を知りたいという場合は、興味がある企業の1dayインターンシップにたくさん参加してみるといいでしょう。1dayインターンシップは従来の会社説明会に加えて、ちょっとしたグループワークや仕事体験をするケースもあり、業界研究に役立ちます。

また、志望する業界や企業が絞り込めている場合は、数日かけてグループワークなどを行うインターンシップに参加すると、志望する企業や仕事内容について理解を深めることができるでしょう」(廣瀬さん)

 

自分に合うインターンシップを選ぶには

  1. インターンシップに参加する目的を明確にする。
  2. 目的を達成できるインターンシップを選ぶ。
・幅広い業界や起業を知りたい→1dayインターンシップにたくさん参加する
・志望業界や企業を深く知りたい→短期〜長期のインターンシップに参加する

インターンシップは自分を成長させるチャンス

インターンシップに参加することで業界や仕事内容について理解を深めることができますし、周りの学生と比べることができ、自分に足りないものに気付くこともできます。

また、グループワークを通してリーダーシップや論理的に考えるスキル、コミュニケーションスキルなども磨かれます。こうしたスキルは練習次第で上達するため、とにかく場数を踏むことが必要。早くから意識をもつことで、就活本番にも活きてくるはずです。

インターンシップを有意義に活用して、就活本番に備えましょう!

 

監修:廣瀬泰幸(ひろせ・やすゆき)

慶應義塾大学法学部政治学科卒業。株式会社リクルートに入社。管理職として10年間勤務しながら、大企業からベンチャー企業まで1000社を超える企業の採用と人材育成を支援。その後、一部上場企業の人事部採用責任者として年間500人の採用と人材育成を行う。2003年有限会社ヒロウェイ設立。2004年より株式会社リンクアンドモチベーションの講師として、主に大企業の1万人を超える社員に教育研修を実施。2010年、株式会社オールウェイズ設立。以降、1000人を超える学生に就活コーチングを実施。著書に『新卒採用基準』(東洋経済新報社)がある。

取材・文/村上佳代